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    更新日 : 2024年05月21日

    更新日 : 2024年05月21日

    人気の金属系サイディング!劣化のチェックポイントと補修方法を紹介!

    貴方の外壁はどのタイプ?金属サイディング

     今後、ますます金属系サイディングが外壁材のシェアを占めていくでしょう。アルミニウム、鉄、ステンレスなどの板金を外壁材として用いたもので、どの材料を使っていても軽量性が特徴です。特に、ガルバリウム鋼板SGLは高い耐久性と手頃な価格で知られています。

     金属と聞くと無機質な印象を持ち、住まいの外壁に適しているのか?と疑問を感じる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、最近の金属系サイディングは、レンガ風や石材風のインクジェット塗装が施されたものもあり、デザインの豊富さは、窯業系サイディングにも引けを取りません

     素材が何であれ、金属系サイディングの最大の敵は錆です。錆を防ぐためには、定期的なメンテナンスが非常に重要です。

    金属系サイディングの成り立ち

     最近ではデザイン性の高い金属系サイディングが販売されており、【近代的】といったイメージが強いかもしれませんが、実際には長い歴史があり、信頼され続けてきた素材であるということに驚かれるでしょう。

    信頼性の高い金属サイディング

     金属系サイディングの起源は「トタン」です。トタンはもともと屋根材として使われていましたが、その軽さと防火性の高さから外壁にも利用され始めました

     現在でもベランダの屋根などに使われるトタンですが、カラーが豊富になったこと、コストパフォーマンスの高さから、当分の間は姿を消すことはないでしょう。

    金属サイディングの始まりは軽量で安価なトタン
    軽量かつ耐久性に優れたアルミサイディング

     1980年から1990年代にかけて、アルミメッキが断熱材の表面に施されたアルミサイディングが市場に登場しました。

     アルミサイディングは、金属素材の弱点とされていた断熱性や遮音性を向上させ、錆びにくく耐久性にも優れた金属系サイディングです。ただし、アルミサイディングはコストが高く、手軽に導入できる外壁材ではありませんでした。

     その後、優れた特性を保ちながらも価格の安いガルバリウム鋼板の登場によって、金属系サイディングは注目を浴びるようになりました。2019年にはガルバリウム鋼板よりもさらに高性能なSGL鋼板製の外壁材も販売され、今後のさらなる進化を期待される外壁材へと成長しました。

    金属系サイディングの現在の主力はガルバリウム鋼板・SGL・アルミです

     コストと耐久性のバランスに優れ、デザインも近代的な金属系サイディング。外壁リフォームを考えるのであれば、選択肢から外せなくなるでしょう。

    屋根材だけでなく、外壁材も軽量化が求められている

     金属系サイディングが注目されている理由は、性能だけでなくその「軽さ」にもあります。近年の屋根リフォームでは、屋根の軽量化が推進され、軽量屋根材に注目が集まっています。屋根を軽量化することで建物の重心が下がり、地震の揺れを最小限に抑えることができるからです。

     これは外壁においても同様で、軽量な外壁材を使用することで建物への負担を軽減できます。現在一般的な外壁材としては、モルタル(約36.4㎏/㎡)窯業系サイディング(約17.3㎏/㎡)が挙げられますが、それらと比較すると金属系サイディング(約3.6~7㎏/㎡)の軽さが群を抜いていることが分かります。

    各外壁の重さを比較

     建物の揺れが小さくなれば建物の負荷も減り、構造の歪みを予防することができます。また、金属系サイディングはモルタルや窯業系サイディングの様にクラックや割れの心配もいりません。その軽さと素材の特性から、外壁カバー工事で金属サイディングを採用しても、多くのメリットを享受できるでしょう。

    重い外壁材は耐震性が悪い
    軽い外壁材は耐震性が良い
    月に一度は外壁を点検しましょう

     外壁の点検は、お家を掃除する際に必ず行いましょう。早期に問題を発見し、迅速に修復することが理想的です。

     そうすれば、費用も抑えられます。2階の外壁など、目視での確認が難しい箇所は無理にチェックする必要はありません。代わりに、地上から見える範囲を重点的に点検しましょう。特に台風や悪天候の後は問題が起こりやすいので、忘れずに点検しましょう。

    金属系サイディング編

    外壁の汚れや苔、藻、カビが発生していないかをチェック

    実は金属でも苔や藻、カビが繁殖します

     窯業系サイディングやモルタル外壁に比べれば機会は少ないですが、金属系サイディングでも苔や藻、カビが繁殖することがあります。廃棄場などに放置された車を見かけたことはないでしょうか?色が濃い車では気付きにくいかもしれませんが、白い車などは苔や藻が生えているのを確認できるでしょう。

    苔やカビの発生は錆の原因になります

     金属サイディングにとっての最大の敵は錆で、錆の原因は水分です。汚れや苔、藻、カビは水分を滞留させ、錆の土壌になります。塗装が施されている場合でも、塗膜の劣化や損傷が起こる可能性があります。

    チェックポイント

    • 金属であっても表面の防水性能が落ちると汚れも付きやすくなる
    • 金属も劣化すると苔や藻、カビが生える
    ボードとボードの間のコーキング(シーリング)をチェック

    コーキングの劣化は雨水の侵入を招きます

     窯業系サイディングとは違い、ボード同士の継ぎ目(目地)が分かりずらく、見分けが難しいかもしれません。しかし、金属サイディングでもジョイント部分やサッシとの接合部にはコーキングが使用されています

    コーキングの劣化は防水性を弱めサビの原因になります

     目地がうまく隠されている場合もあるのですが、見落とさないよう気を付けましょう。見切り板やカバーによって覆われている場合でも、横から覗くことで確認できたりします。錆びにくくなるよう保護されている金属系サイディングであっても、切断面などは錆びやすい傾向があるため、要注意です。

    チェックポイント

    • 見切り板などでカバーして隠していることも多い
    • ブリード現象(コーキングから染み出てきた可塑剤に汚れが付く現象)が 起こっていたら、 傷みが出始めた状態
    色あせやチョーキング現象(白亜化)が発生していないかをチェック

    外壁に触れると白い粉が付くチョーキング現象(白亜化)

     窯業系サイディングやモルタルと金属サイディングの最も大きな違いは、防水性能にあります。窯業系サイディングやモルタルは、塗膜が損傷すると外壁材自体に雨水が浸透するようになりますが、金属サイディングにはその心配がありません。

     金属サイディングは水が浸透しませんが、水に接触すると錆びやすくなります。そのため、窯業系サイディングやモルタルと同様に雨水からの保護が必要です。塗膜が傷んでいる証拠である色褪せが起こったら、外壁塗装を検討する時期を迎えています。

     色あせが始まってからしばらく経過すると、外壁表面に白い粉状のものが現れるチョーキング現象(白亜化)が発生するようになります。

    顔料が露出しておこるチョーキング現象外壁塗装を検討する必要があります

     この白い粉状の物質は、塗料の樹脂成分が紫外線によって分解されることで露出した顔料です。チョーキング現象が起こる段階になったら、「そろそろ塗り替えかな」とぼんやり考えるのではなく、具体的なプランを立てて外壁塗装を進める必要があります。

    チェックポイント

    • 塗り替えが要らない塗料はない
    • チョーキング現象を確認したらできるだけ早く塗り替える
    表面の傷、サビなどをチェック

    金属の傷は見過ごしてはいけません

     塗膜がはがれたり、表面に引っかき傷がついたりすると、錆が進行する恐れがあります。ガルバリウム、アルミニウム、ステンレスなど、外壁材に使用されるこれらの金属は錆に対して非常に強い耐性を持っていますが、塗膜がはがれたり、表面に傷ができたまま放置しておくと、錆が発生して耐用年数が大幅に短くなってしまいます。 これらの金属が錆に強い理由は、不動態皮膜犠牲防食という仕組みにあります。錆を防ぐために表面のめっきや金属自体が消耗するため、保護されていない部分の寿命は確実に縮まるのです。

    塗膜が剥げ、金属が露出するとサビが進行してしまいます
    ガルバリウム鋼板のサビには白さびと赤さび、2種類ある

     ガルバリウム鋼板は、アルミニウム55%、シリコン1.6%、亜鉛43.4%の割合で構成されためっき成分が鋼板を保護しています。 ガルバリウム鋼板には、白錆と赤錆の2種類の錆が生じますが、 白錆はめっきに含まれる亜鉛の錆であり、赤錆は鋼板自体の錆です。まずは、亜鉛の犠牲防食作用により白錆が発生し、亜鉛が酸化しきってしまうと赤錆が進行することになります。

    ガルバリウム、アルミ、ステンレス、銅などの錆にくい金属のメカニズム、不動態被膜と犠牲防食
    ガルバリウム、アルミ、ステンレス、銅などの錆にくい金属のメカニズム

     ガルバリウム、アルミニウム、ステンレス、銅などの金属が錆に強い理由には、不動態皮膜犠牲防食作用が密接に関わっています。まず、不動態皮膜はこれらの金属において錆を防ぐ役割を果たしています。表面が酸化することで形成される頑丈な皮膜は、錆の原因である水や酸素などの物質を効果的に遮断します。

    不動態皮膜

     アルミニウムは酸化することで不動態になります。ガルバリウムのめっきにもアルミニウムが含まれていますので、同様に不動態となります。ステンレスは鉄とクロムの合金であり、クロムが酸化することで不動態化します。銅も酸化した状態(緑青)で不動態となります。

     次に犠牲防食についてですが、これは金属が水などと接触した際に、鋼板本体よりもめっき成分などが先に溶け出すことによって酸化を防ぐ現象を指します。ガルバリウムは水と触れると亜鉛が溶け出し、鉄の溶け出しを防ぐのです。 一定量の水に対して溶けだせる物質の量は決まっている(飽和量)ため、先に溶けだした亜鉛で飽和状態となり、鉄が溶けださなくなるというわけです(電気的な特性によるものです)。

    金属系サイディングの補修

    外壁の汚れや苔・藻、カビを落とす

     ガルバリウム鋼板のサイディングを提供しているメーカーの中には、雨がかからない箇所を重点的に水洗いするよう推奨しているところもあります。道路に面しており、排気ガスが多い環境などでは、定期的に水洗いを行ってください。

     苔や藻、カビが生える可能性はとても低いですが、もし発見した場合はモップや雑巾、柔らかいスポンジなどを使い、軽く擦って取り除きましょう。高圧洗浄機をお持ちの方は、強い水圧で一気に洗い流したくなるでしょうが、それは避けましょう。高圧洗浄機は塗膜や表面を傷つける可能性があり、外壁材が水圧で凹んでしまう可能性もあるからです。

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    コーキング(シーリング)の打ち替え

     多くの部分が目隠しや見切り板で覆われているため、専門業者に依頼することがおすすめです。劣化したコーキングを取り除き、新しいコーキングを充填します。

     次のメンテナンス機会に外壁塗装を検討している場合は、そのタイミングに合わせてコーキングの打ち替えが必要になるようコーキングの耐用年数を考えましょう。予算に余裕のある方は、オートンイクシードのような耐久性の高い製品を選ぶと安心です。

     窯業系サイディングや、モルタルのサッシ廻りでもコーキング補修は行われますが、金属系サイディングではコーキングを除去するのに使用するカッターで外壁材を傷つけてしまうことがあるため、特に注意が必要です。

     最近では、コーキングが必要ない金属系サイディングも販売されているので、できるだけメンテナンスに手間をかけたくない方は、製品ごとの特徴を比較してみると良いでしょう。

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    外壁塗装

     外壁塗装によって塗膜の傷みを修復し、金属が直に水に触れないようにします。現在市場に流通しているガルバリウム製のサイディングは、変色(色あせ)や穴あき、赤錆を保証する期間はほとんどが10年です。したがって、新築後は10年を目安に塗り直すことが推奨されます。

     2回目以降の塗装タイミングは使用した塗料によって変わってきますが、通常は10〜15年ごとに外壁塗装を行います。先述したように、コーキングの耐用年数と外壁塗装の耐用年数を調整することで、工事を同時に行うことができ、足場の設置も1回で済ませることができます。費用を節約できるので大変お得です。

     基本的なポイントですが、表面が滑らかな金属系サイディングの塗装では、錆を防ぐために錆止め機能のあるプライマーで下塗りすることが重要です。塗膜の剥がれが見られる場合は、しっかりとケレン・ペーパーで処理することも忘れてはいけません。

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    サイディングの一部張替え

     金属サイディングの一部に錆が発生しており、外壁塗装できない状態であれば、その部分を張り替える必要があります。もし何かをぶつけるなどして変形してしまった場合も、部分的な張り替えが可能であれば対応します。

     張替え後に外壁塗装を行えば、張り替えた部分だけ浮いてしまうこともありません。取り替えた部分だけを周囲に馴染むように塗装することもできますが、限度があります。また、既に外壁材の販売が終了している場合は部分的な張り替えができないこともあります。

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    全面的な張替えか外壁カバー工法

     金属サイディングの広範囲に錆が広がり、外壁塗装だけではお客様が求める耐用年数を満たせない場合、次の二つのどちらかで対応します。一つは全面的な張り替え、もう一つは外壁カバー工法です。

     金属サイディングの全面的な張り替えを行う場合には、新しい外壁材にも金属サイディングを採用する必要があります。建物全体の重量が増え、耐震性に影響が出るのを避けるためです。外壁カバー工法では、既存のサイディングの上に新しい外壁材を貼り付けますが、同様に軽量な金属サイディングを使用します。重量の増加を避けるために必要な選択です。

    全面的な張替え

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    外壁カバー工法

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    外壁カバー工法の施工方法

     一般的には屋根のメンテナンスに使用されるカバー工法ですが、実は外壁でも同じような工法が利用できます

     住宅に負担をかけないよう、使用する外壁材は軽量な金属系サイディングです。ただし、カバー工法とはいっても、既存の外壁に直接金属サイディングを貼り付けるわけではありません。

    外壁カバー工法

     まず、金属サイディング固定用の胴縁を取り付けます。胴縁を設けることで既存の外壁と外壁材の間に通気層ができるため、断熱効果の向上も期待できます。

    金属サイディングを固定するための胴縁の取り付け

     さらに、透湿性のある防水シートを設置することで雨漏り防止することもできます。

    雨漏り防止に繋がる透湿防水シート

      その後、下からしっかりと外壁材を張り合わせれば、外壁カバー工法による新しい外壁の完成です。

    新しい金属サイディング

     外壁カバー工法は雨漏りしてしまったモルタル外壁や窯業系サイディング外壁の補修にも用いられます。外壁カバー工法は、雨漏りの改善と住宅のイメージチェンジを一度に実現することができるため、住宅の劣化にお悩みの場合や全体的な修繕を希望されている場合に適した補修方法です。

    外壁カバー工法は雨漏り改善、断熱性向上、イメージチェンジも可能です!

     外壁カバー工法は既存の外壁材を剥がす必要がなく、撤去や処分に費用がかからないので予算への負担を抑えられる工事方法です。費用を抑えて外壁を一新したい、イメージチェンジしてみたいという方は、ぜひ私たち街の外壁塗装やさんにご相談ください。

    金属サイディングが気になっている方へ

     外壁リフォームを検討されている方や補修が必要な方にとって気がかりなのは費用感でしょう。張替えもカバー工法も、外壁塗装に比べれば費用が高くなってしまいますが、工事後のメンテナンスは手間がかからなくなります。もちろん、完全にメンテナンスフリーというわけではありませんが、モルタルのように度々クラックの補修をする必要はなくなります。欠けや割れといった症状も起きませんので、必要なのは清掃やコーキングの打ち替えなどのメンテナンスのみです。他の外壁に比べれば、圧倒的にメンテナンスコストがかからなくなるでしょう。

    外壁補修の種類、施工費用、工期、耐用年数

     金属系サイディングは吸水性が低いので凍害の心配が要らず、地震によるひび割れも発生しません。金属の弱点である「錆」を防ぐことが重要ですが、現在主流となっているガルバリウム鋼板、SGL、アルミといった素材は錆に強く、メンテナンスも非常に簡単です。

    現在主力の金属サイディングは腐食に強く耐久性に優れている

     外壁カバー工法は、リーズナブルに外壁を新しくできる工事です。外壁の補修と併せて今後のメンテナンスを手軽にしたい、雨漏りに強い住まいにしたいと考えている方は、街の外壁塗装やさんへ気軽にお問合せください。

     街の外壁塗装やさんでは、住まいの無料点検も承っておりますので、こちらもお気軽にご利用ください。

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    「金属系サイディングの劣化診断と補修方法」のまとめ
    • 金属系サイディングは軽量でデザインも豊富な優れた外壁材です

    • 金属系サイディングは時代とともに進化を続けています

    • 屋根だけでなく、外壁にも軽量化が求められています

    • 金属系サイディングは以下の劣化症状に気を付けましょう

    • -苔や藻の繁殖

    • -目地のコーキングの劣化

    • -色褪せ、チョーキング現象

    • -外壁表面の傷や錆

    • 金属系サイディングは状態に応じて以下の補修が必要です

    • -汚れや苔、藻の洗浄

    • -コーキングの打ち替え

    • -外壁塗装

    • -部分的な張替え

    • -全体的な張替え、外壁カバー工法

    • 外壁カバー工法はコストを抑えて外壁を新しくできる工事です

    • 金属系サイディングは、他の外壁に比べてメンテナンスの手間がかかりません

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